弘法大師(空海)の足跡をたどる四国遍路は、今やシニア世代の新しい生きがい、健康維持、そして自分を見つめ直す旅として人気を集めています。 1200年以上の歴史を持つこの巡礼の旅は、宗教・宗派を問わず、誰もが、それぞれの目的に合わせて歩むことができる奥深い道です
1.🕊️ 四国八十八ヶ所巡礼とは?:始まりと歴史
(1) 四国遍路の始まり
四国遍路は、弘法大師・空海(774年~835年)が、人々を災難から救うために四国で修行し開いたと伝えられる八十八ヶ所の霊場を巡る修行の道です。
当初は修行僧や修験者が中心でしたが、弘法大師信仰の高まりとともに、鎌倉時代から江戸時代にかけて庶民の間にも広がり、「一生に一度のお参り」として定着しました。
空海の足跡を辿ることで、自分自身を見つめ直し、ご利益を得る「同行二人(どうぎょうににん)」(弘法大師が常に一緒にいるという意味)の旅とされています。
(2) 基本の巡り方
- 札所(ふだしょ)の数: 四国4県にわたる88ヶ所の寺院。
- 巡る順番: 徳島(発心の道場・23ヶ所)→高知(修行の道場・16ヶ所)→愛媛(菩提の道場・26ヶ所)→香川(涅槃の道場・23ヶ所)の順に巡るのが一般的です。
- 結願(けちがん)と満願(まんがん): 88番札所まですべて巡拝し終えることを「結願」といい、その後、弘法大師が開いた和歌山県の「高野山 金剛峯寺」へお礼参りをして「満願」となります。
2. 🚶♀️シニア向け!巡礼の基本装備と服装

本格的な白装束でなくても、現代のお遍路は自由なスタイルで楽しめます。シニア世代が快適に過ごすためのポイントは、「安全性」と「快適性」です。
| 用品 | 役割・シニア向けポイント |
| 白衣(びゃくえ) | 必ず着用するものではありませんが、巡礼者としての気持ちを高めます。 |
| 輪袈裟(わげさ) | 首にかける略式の袈裟。洋服の上からでも着用でき、正装の代わりになります。 |
| 納経帳(のうきょうちょう) | 各寺院でご朱印をいただくための帳面。旅の証となります。 |
| 金剛杖(こんごうづえ) | 弘法大師の身代わり。歩き遍路では、足腰の負担を軽減する杖としても大活躍します。 |
| 菅笠(すげがさ) | 日よけ、雨よけに。 |
| 靴 | 最も重要!クッション性の高い、履き慣れたウォーキングシューズが必須です。 |
3.🧘♂️ シ二ア世代におすすめの巡礼スタイル
「歩き遍路」は体力的に不安というシニア世代の方でも、四国遍路は様々な手段で楽しめます。
(1) おすすめの巡礼方法
| スタイル | 特徴・シニア向けメリット |
| バスツアー遍路 | 宿泊・食事・移動の心配がなく、プロの添乗員がサポート。最も体力的な負担が少なく、初心者におすすめ。 |
| 自家用車・タクシー遍路 | 自分のペースで自由に巡れる。体調に合わせて休憩や札所滞在時間を調整しやすい。駐車場があるか事前確認を。 |
| 区切り打ち(歩き+乗り物) | 全行程を歩かず、一部を歩き、他はバスや車を利用。体力に自信がある区間を選び、残りは乗り物で移動するハイブリッド型。 |
| 通し打ち(歩き遍路) | 全行程を歩き通す伝統的なスタイル。健康維持、達成感、自分探しを目的とするアクティブシニアに人気。 |
(2) おすすめの巡り方「区切り打ち」のススメ
一度にすべてを巡る「通し打ち」は徒歩で約40~50日かかります。シニア世代には、無理なく数回に分けて巡る**「区切り打ち」**が特におすすめです。
- 体力に合わせて1泊2日~3泊4日の日程を組む。
- 特に巡りたい県(道場)や札所を選んで集中して巡る。
- 「遍路ころがし」(難所の急峻な山道)と呼ばれる札所は、乗り物を利用するなど、安全を優先する計画を立てる
※「区切り打ち」とは~四国八十八カ所の1番から88番までの行程を何回かに分けてお参りすることを「区切り打ち」と呼びます。これに対して、通して行うことを「通し打ち」と呼びます。

4.🧘♂️ 巡礼の心得:旅を楽しむためのマナーと注意点
(1) お接待(おせったい)への感謝
四国遍路の文化には、巡礼者への善意の行為「お接待」があります。地元の方々からの温かい気持ちは遠慮せずに受け取り、「お納め札」を渡す、または感謝の言葉を伝えるなど、心からの感謝を示しましょう。
(2) 参拝マナー
各札所の山門で一礼し、手水舎で身を清め、鐘を撞き(つく)(ただし早朝・夕方は避ける)、本堂、大師堂の順に参拝するのが基本です。服装や作法に自信がなくても、寺院の方は優しく教えてくれますのでご安心ください。
(3) シニアのための安全上の注意点
- 体調管理: 無理せず、休憩と水分補給をこまめに行いましょう。
- 宿泊先の確保: 特にシーズン中は混み合います。宿泊先は早めに予約しましょう。
- 荷物は最小限に: 重い荷物は体力を消耗させます。宅配サービスなども活用しましょう。
🌸 おすすめの季節

| 季節 | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| 春(3〜5月) | 桜や新緑が美しい | ★★★★★ |
| 秋(9〜11月) | 紅葉と涼しさが魅力 | ★★★★★ |
| 夏(6〜8月) | 暑いが信仰心を試す時期 | ★★☆☆☆ |
| 冬(12〜2月) | 寒いが人が少なく静寂 | ★★★☆☆ |
🧘♂️ 心に響く巡礼の魅力
- 自分と向き合う時間が持てる
- 出会う人々の「お接待」に心が温まる
- 御朱印帳に札所印が増える達成感
- 健康づくり・リフレッシュ効果も抜群
🏡 まとめ:新しい自分に出会える旅へ
四国八十八ヶ所巡礼は、長い歴史の中で多くの人々の想いを受け止めてきた道です。シニア世代の皆さまにとっては、健康な体を維持し、人生を見つめ直す貴重な機会を与えてくれます。
焦らず、無理せず、自分らしいペースで、弘法大師と共に歩む「同行二人」の旅を楽しんでください。新たな生きがいと、心の平穏を見つけることができるでしょう。



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