「終活」と聞くと、少し重いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、終活は「人生の終わり」を考えるだけでなく、「残りの人生をどう豊かに生きるか」をデザインする、前向きな活動です。特にシニア世代の方々にとっては、これまでの人生を振り返り、これからの安心を築く大切な時間となります。
このブログ記事では、シニアの方が終活をどのように進めていけば良いか、具体的なステップを【終活ガイド】で、ご紹介します。
ステップ1:現状把握と「もしも」の時の希望を書き出す(準備)
終活の第一歩は、ご自身の現状を知り、これからの希望を明確にすることです。
エンディングノートを書き始める
まずはエンディングノートを準備しましょう。市販のものでも、ご自身でノートを用意しても構いません。エンディングノートには法的な効力はありませんが、ご自身の希望や大切な情報を整理し、残されたご家族や関係者が困らないための羅針盤となります。

【記載内容の例】
- 財産情報: 銀行口座、保険、年金、不動産、有価証券など
- 医療・介護の希望: 延命治療の意思、かかりつけ医、希望する介護施設など
- 葬儀・お墓の希望: 葬儀の形式、納骨先(お墓、永代供養、散骨など)
- 大切な人へのメッセージ: 感謝の気持ちや伝えたいことステップ2:専門家とともに「もしも」に備える(契約)
エンディングノートで希望が見えてきたら、それを実現するための法的な備えや契約を考えます。
遺言書の作成を検討する
財産を「誰に」「どれくらい」遺したいか明確な希望がある場合は、遺言書を作成しましょう。特に法定相続人以外の方(お世話になった友人や団体など)に財産を遺したい場合は必須です。法的な効力を持つ公正証書遺言を専門家(弁護士、司法書士、行政書士)と作成することをおすすめします。
任意後見契約を結ぶ
将来、認知症などでご自身の判断能力が低下した場合に備え、財産管理や介護・生活に関する手続きを代理してもらう人を、ご自身で事前に決めておく契約です。信頼できる専門家(弁護士、司法書士など)と契約し、安心の老後を確保しましょう。
死後事務委任契約を考える
ご自身の死後に発生する様々な手続き(葬儀の手配、役所への届出、公共料金の解約、賃貸住宅の清算など)を、信頼できる第三者に任せる契約です。身寄りが少ない方や、ご家族に負担をかけたくない方に特に有効です。

ステップ3:身軽な日々を送るための整理(整理)
身の回りのものを整理することは、精神的な負担を減らし、残されたご家族の負担も軽減します。
持ち物の整理(生前整理・断捨離)
大切にしていたもの、思い出の品、日常使いのもの、そしてもう不要なものに分け、少しずつ整理を進めましょう。
- **「いるもの」「いらないもの」「迷うもの」**の3つに分類
- 写真やデータのデジタル整理も忘れずに
- 思い出の品は、無理に捨てるのではなく、形を変えて残す方法(デジタル化、ミニアルバム作成など)も考えられます。
デジタル遺品の整理
スマートフォンやパソコンのデータ、SNSのアカウント、ネット銀行、オンラインサービスなど、デジタル化された情報を整理し、パスワードなどをリストアップしておきましょう。

ステップ4:心豊かな毎日を送る(実行・継続)
終活は一度やったら終わりではありません。状況の変化に合わせて見直し、心穏やかな毎日を過ごすことが何よりも大切です。
定期的な見直しと更新
エンディングノートや遺言書、各種契約は、ご自身の心境や状況の変化に合わせて定期的に見直しましょう。年に一度など、更新日を決めておくと良いでしょう。
地域社会とのつながりを持つ
趣味のサークル活動やボランティア、地域のイベントなどに積極的に参加し、新しい友人やコミュニティとのつながりを持ちましょう。孤独を感じることなく、心豊かな日々を過ごすことができます。
健康維持に努める
適度な運動やバランスの取れた食事、十分な睡眠を心がけ、健康寿命を延ばしましょう。健康であれば、ご自身の希望をより長く実現できます。

まとめ
✅ 終活やること
□ 遺言書を作成する
└ 財産の分け方を明確にして家族の安心を守る
□ 医療・介護の希望を残す
└ 延命治療の可否、介護施設利用の希望などを記録
□ 葬儀やお墓の準備
└ 葬儀の規模・形式、納骨の方法を決めておく
□ デジタル遺品の整理
└ スマホ・PCのパスワード、SNSや写真データを管理

👉 まずはエンディングノートに書き出してみましょう!
参考動画
参考資料
小さなお葬式~https://www.osohshiki.jp/
お墓さがし~https://ohaka-sagashi.net/
エンディングノート書き方(一般社団法人 終活協議会)~https://shukatsu-kyougikai.com/column/950/~終活サービス
コメント